5万円で20㎝Wウーファーホーンスピーカーを自作【1/2】
5万円の予算で“20㎝ダブルウーファー”の3Wayホーンスピーカーを製作しました。箱は、中古の既製品で、ユニットやパーツは新品のものを使用します。
ヤフオクで『JBL SV800』箱が出品されていたので、入札したら【1.100円】で落札!ただ、送料が6380円で結局7,500円でした。
汚れや傷もなく、大量の分厚い吸音材も残っているのでお買い得でした。
メタル製の『JBL』のエンブレムがゴールドに輝いています。箱だけですが、憧れの『JBL』を手にしたのは、これが初めてです。
20㎝ウーファーは、『Dayton Audio DC200-8 』を片チャンネル2個使用します。
DC200-8のスペック
- インピーダンス:8Ω
- 出力:60W (RMS)
- ボイスコイル径:35.5mm
- リアクタンス(Re):6.4Ω
- Fs:31.0Hz
- 能率:88.0dB (1W/1m)
- 周波数レンジ:29-3,000Hz
このウーファー、日本のAmazonだと1個で【8,140円】もします。ステレオペアで、4個ならウーファーだけで32,560円!!(゚Д゚😉
とてもこんな高い値段では買えないので、いつものように並行輸入で購入しました。送料を入れても、1個あたり3,400円(4個で13,600円)で半額以下で購入できました。
ちなみに、このウーファーはパーツエクスプレスのレビュー数も200を超えとレーティングも平均★4.6と極めて高評価です。
中域のコンプレッションドライバーは、サウンドハウスのCLASSIC PRO ( クラシックプロ ) 『ED3402』を使用します。スペックは、1インチスロート、ボイスコイルΦ3.44㎝、能率98㏈、周波数800㎐~20k㎐、最低クロスオーバー周波数800㎐。
何より驚くのは、1個【2,380円】という異常とも言える価格です。これだけ安いと、逆に不安ですがレビューを見るととても高評価で悪いコメントが一つもなく、絶賛の言葉で埋め尽くされています。
DC200-8は、1k㎐に谷があり、この機械的に減衰している800㎐~1k㎐の範囲に、中域のクロスオーバーを設定すれば、低域とスムーズに繋がりそうです。
使用するホーンの条件は、2つあります。
❶.エンクロージャーの幅【220㎜】に収まる横幅。
❷.ドライバーの【1インチ(25.4㎜】スロート径と同じ開口。
ホーンにも、カットオフ周波数がありますが、これを条件に入れると市販品では見つからないので、今回は無視しました。
条件に合うホーンを、国内外の様々なショップサイトを調べましたがアリエクスプレスでやっと一つ見つけました。1個【1,658円】と激安です。
ツイーターは『Dayton Audio AMT Mini-8』のOEM製品を3,500円で購入。スタンドは、3Dプリンターと既製品の金具を使用して自作しました。
今回のスピーカー製作の【最大の難問】が“ネットワーク”です。コイルやコンデンサーを個別に購入して、自分でネットワークを製作するか完成品のネットワークにするか考えましたが、コスパ優先で今回は後者にしました。
使用するネットワークの条件は、以下の3つです。
❶. 8Ωのウーファー2個を並列接続するので、低域のインピーダンスが4Ω。
❷. 中域のクロスオーバー周波数は、800㎐~1k㎐。
❸. 予算は、ステレオペアで3,000円程度。
条件に合うものを一か月以上探し回り、やっとアリエクスプレスで見つけました。3ウェイのネットワークが、ステレオペア2個で何とたったの【2,000円】です。
しかも、このネットワークは、ウーファーの並列接続に対応しています。フィルター特性は、低域・中域・高域ともシンプルな【-6㏈減衰】です。音質的に有利とされる、空芯コイルではありませんが、実物を手に取るととても美しく高精度に組み上げられ、良い音がしそうな雰囲気です。中域のハイパスフィルターのコンデンサーの容量が『22uF』なので中域の低域側カットオフ周波数は『900㎐ (8Ω) 』。高域用のフィルムコンデンサー容量が『2.2uF』なので中域と高域のクロスオーバー周波数は『9k㎐(8Ω)』です。
ウーファーの特性が良い範囲を使用するため、クロスオーバーを1k㎐以下で使用したいので、中域のクロス900㎐は条件にピッタリです。
ターミナル端子は、純銅金メッキ製で圧着端子をネジで止められるタイプです。このターミナル端子は、アリエクスプレスで2個で1,400円。ターミナルプレートは、3DプリンターEnder 3 Proで自作しました。
キャスターもアリエクスプレスで、8個2500円で購入。このキャスターなら、スピーカーの微妙な位置の変更も簡単にできます。ストッパーは無いですが、試聴中にグラつくことは全くありません。大きな球状のゴムが、振動吸収の役目も果たしてくれそうです。
このスピーカーの再生音は、こちらの動画でご視聴ください。